美味しい珈琲とは - わたらせ珈琲

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くつろぎのひと時に…
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「俺の焼く珈琲が一番だ」と豪語するお店は美味しいのか

確かに熟練の職人が焼いた豆は品質が高いと思います。
しかし、冷静に考えれば優れた人材と設備・資金を持ち合わせた大手メーカーのラボで研究している珈琲が一番美味しいと容易に想像できます。
では、なぜ発売される製品は普通に感じてしまうのでしょうか。

ラボで検証されたものと、実際に生産される製品では工程が異なる可能性があります。
そして鮮度も重要です。個人的には風味は焙煎してから1週間位が美味しく感じます。
しかし、香りは焙煎直後から抜けていきます。豆の状態で2週間程度の経過でもかなり落ちてしまいます。
ましてや挽いた豆はもっと早く香りが抜けてしまいます。
大手メーカーは不活性ガスを封入したり、様々な方法で風袋の酸素などを追い出す工夫をしています。
当店でも、アルミ蒸着ドリップバッグの脱酸素処理をしたものと何もしないものを3か月後に検証をしました。
結果としては脱酸素処理をしたものも香りは良いのですが、挽きたてのものには及びません。

大手メーカーやチェーン店の製品は流通段階でタイムラグが生じてしまいます。消費者の手元に届くまでに簡単に10日以上は経過してしまうと思います。大手チェーン店などの店頭で見栄えの良いケースに入れて陳列している豆は大気に触れて香り抜けが進んでしまいます。
かなり以前の話ですが、渋谷の某デパート系の豆やのブレンドが美味しかったので、無くなると買いに行きました。お店の方にお聞きしたところ、焙煎工場は川口にあり、人気の豆は店頭に出してから3日と持たずに売れてしまうとの事でした。無意識に焼いてから時間がたっていない豆を飲んでいたのです。

総括すると、豆のままの常温保管(脱酸素未処理の場合)で香りを楽しむには焙煎してから2週間程度、全体の風味は焙煎してから1か月程度のうちに飲み切るのが理想です。常に新鮮な焼き豆を提供することが街の豆やの使命であり存在意義です。
冷凍、チルド、冷蔵で保存すれば長持ちするとの見解が多いのですが、吸湿をさけるために風袋全部を常温に戻してから開封して、出来るだけ早く飲み切ると良いでしょう。

美味しく飲むには
御自身の好みに合った豆、お好みの抽出方法もみつけて下さい。ネットで検索すると情報がいっぱいあります。おおまかには熱湯は避けて、ペーパードリップ・メッシュドリップやネルドリップなどは蒸らし時間をとり、その後は急がずに、じっくりとお湯を注ぎます。フレンチプレスやサイフォンなどは軽くかき混ぜると良いと思います。
そして、何よりも大切なのはくつろぎの時間を楽しんで下さい。朝のひと時が良い一日を過ごすオンオフの切り替えに重要ですね。仕事帰りやお休みの日には、評判の良いお店に出かけて雰囲気とともに逸品を味わい、至福の時をおおいに楽しみましょう。
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